「断熱性能が高く暖かい住宅は健康に良い」ことが科学的に証明されています。このため、横断熱の家は冷暖房費を減らせるだけではなく、健康な暮らしにもつながることから医療費の削減など、様々な面でコストを抑える効果が見込めます。
ZEHレベルの「断熱仕様」+「高性能樹脂サッシ」
現在、日本の新築住宅では 「H28年省エネルギー基準」を満たすことが推奨されています。しかし、近年の様々な調査・研究によって、本当に健康で快適に暮らしていくためには、より高い 断熱性能が必要であることがわかってきました。政府が推進しているエコ住宅 「ZEH (ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」と同レベルの断熱仕様と高性能樹脂サッシを組み合わ せ優れた断熱性能を実現した住宅です。高断熱の住まいは冷暖房に頼り過ぎることなく、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるのでいつでも快適です。
断熱性能は、外皮面積あたりの熱損失量を示す外皮平均熱貫流率 (UA値) によって評価されます。長期優良住宅の基準にもなって いる 「断熱等性能等級4」 は最高等級にあたりますが、そのUA値は5~8地域において0.87とあまりにも低い基準です。快適性 を確保するために、 壁や天井に高性能断熱材を採用し、断熱性に優れた高性能樹脂サッシを併用することで標準仕様における想定UA 値を0.46に設定しています。また、3地域以南 (本州以南) においても、 断熱等性能等級4を満たしており、国が定めるZEH基準もクリアしています。
地域・区分別UA値 | 3地域 | 4地域 | 5地域 | 6地域 | 7地域 |
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断熱等性能等級4(H28省エネ基準) | 0.56 | 0.75 | 0.87 | 0.87 | 0.87 |
ZEH基準 | 0.5 | 0.60 | 0.60 | 0.60 | 0.60 |
想定UA値 | 0.46 | 0.46 | 0.46 | 0.46 | 0.46 |
気密性能(C値) は、 現場測定により求められる数値であり、施工品質によって変動します。 しかし、標準的な仕様による想定C値は、 1.0 ~ 1.2であり、国が寒冷地 (3地域)で定めているC値2.0を全地域でクリアしています。
断熱性能と健康住宅について
「健康に配慮した住宅」の定義には様々な考え方があります。
例えば、アレルギーやシックハウス対策として使用建材に配慮することは今や当たり前のことです が、従来の標準的な断熱性能にも目を向け、ヒートショックなどによる健康被害を防ぐための対策が必要であると考えています。
環境省が発表した研究結果「住宅の断熱性能向上がもたらすNEBの指標」 (株式会社 三菱総合研究所) によると、 寒冷地 である札幌市をフィールドとして、住宅の断熱性能の向上がもたらすNEB (住宅の断熱性を向上させることによる健康への 効果) の検証を行ったところ、 室温の改善によって最高血圧が降下するモニターが多かったことがわかりました。
また、断熱性能が高い住宅の場合、冬場の室温を安定させるために必要なエネルギーの消費量を抑えることが可能である という結果も示されました。
(札幌市の協力のもと、住宅の改修・転居により断熱性能を向上させるモニターを募集し、断熱性能の向上前後での断熱性能、室温、 住まいの感じ方、 血圧、活動量などの データを計測)
高レベルの断熱性能を有する住まいは、四季を通じて快適な室温環境を実現できるとともに、住む人への健康配慮、高い省エネ効果などにもつながります。